フィギアスケートといえば羽生結弦さんが一番注目されますね。
オリンピックで2連覇をしたり、歴代最高得点を出したり。
しかし、それは羽生結弦さんのスケートがとても感動させられるほど素晴らしいからですよね。
ショートの新プログラムの曲がとても素晴らしいものになっています。
そこには清塚信也さんや羽生結弦さんの熱い思いが込められていることが分かりました。
そこで、新プログラムの曲や振付の出来るまでのお話を紹介します。
これを知ったうえで羽生結弦さんの演技を見るとさらに感動することでしょう。
羽生結弦の新プログラムの曲は何?
新プログラムの曲は、羽生結弦さんと清塚信也さんによって生み出された新プログラム。
作られたうえでの秘話をお伝えしたいと思います。
羽生結弦が清塚信也に曲の編曲をお願いした
2018年のアイスショー「Fantasy on Ice」で、羽生結弦さんが「春よ来い」を清塚信也さんのピアノ演奏で演技しました。
とても美しいピアノの旋律に合わせて舞う姿に心を動かされます。ピアノの音と一つになるその姿や表現の素晴らしさに感動を与えられますね。
今回の新プログラムの曲も羽生結弦さんがお願いして、清塚さんの編曲そして演奏になりました。
序奏とロンド・カプリチオーソ
新しくプログラムを考える時にショートの選曲で悩んだそうです。
選ばれた「序奏とロンド・カプリチオーソ」。
「序奏とロンド・カプリチオーソ」は羽生結弦さんがずっと前からやりたいと思っていた曲でした。
多くのスケーターがこの曲で滑っていました。
ロシアの帝王と呼ばれるプルシェンコもこの曲をフリーで使用していましたが、バイオリンでの演奏のものでした。
しかし、自分の良さを出すのはピアノの曲と思った羽生結弦さんは、以前アイスショーで演奏してもらった清塚信也さんに編曲、演奏をお願いしたのです。
なぜ清塚信也にお願いしたのか
コロナ禍でカナダに行くことが出来ず、一人での練習を余儀なくされました。
羽生結弦さんがジャンプがなかなか成功せずにいた時、心が折れるくらいだったそうです。
とてもスケートを滑るのも辛く、何のためにスケートを滑っているのかもわからなくなってしまったのです。
その時期に、清塚信也さん演奏の「春よ来い」を滑った時に、生きる力と滑る活力を
もらってスケートを滑る素晴らしさを再確認できたというのです。
新プログラムの曲を選曲した時に、ピアノで行きたいと思い、清塚信也さんに編曲を頼めば、もっと気持ちを込めて滑れると思ったのでオリジナルバージョンを作ってもらったのです。
清塚信也さんは、この話が来た時に、かなりの重圧を感じたといいます。
今までにないほど真剣に思い詰めて、ここは流れるように引くべきか、強く粒を立たせた方がいいのか等考えて作っていったそうです。
羽生結弦さんには「パッションあふれる中に切なさや繊細さなどがあふれるものにしてほしい」とリクエストがありました。
清塚信也さんからのコメントです。
「魂を込めて作品作りが出来ることは、これ以上ない幸福です。最後はやはり自分ではなく自分以外の人の為に作る事だと思いました。限界を超えた景色を見せてくれた羽生結弦選手に心から感謝申し上げます」
羽生結弦が新プログラムで審判も感動させる!
羽生結弦のSPに「幸せだった」 名誉審判が10点つけた理由 https://t.co/JPNYzOV1zT
— 朝日新聞スポーツ (@asahi_sports) December 29, 2021
感動だけでなく、ジャッジによる点数も凄いものが出ました。
曲のみではなく、振付についてもお話していきたいと思います。
「音楽の解釈」が10点満点!
2021年12月24日に行われた全日本フィギュアスケート選手権男子シングルショートプログラムで足の怪我の治療後初めての大会。
多くの人が注目しこの大会の羽生結弦さんのパフォーマンスを見ていました。
ジャッジの9名中8名が「音楽の解釈」を満点である10点の採点を付けました。
羽生結弦さん自身も、あのピアノの粒立ちを自分の足元から奏でられるようにしたい。
一音一音を全て大切にして表現していきたいと言っていました。
それらがすべて表現出来た結果なのでしょう。
振付はジェフリー・バトルとシェイ・リーンのコラボ
ショートプログラムの振り付けはカナダの振付師ジェフリー・バトルにお願いしました。
「パリの散歩道」「バラード第一番ト短調op.23」「Let’s Go Crazy」「秋によせて」
もジェフリー・バトルの振付です。
羽生結弦さんの思いがもっと表現したいとあり、ジェフリーやオーサーコーチにも相談をしました。
最終的にもう一人の振付師シェイ・リーンも加わり完成し、最終的にコラボで出来た内容です。
この曲の中に、羽生結弦さんの今までのスケートを滑ってきた自信を重ねる事が出来るといいます。
初めに静かに流れてくるピアノによって、今までの自分の歩みであったり、ファンの方々の顔であったりが思い浮かんで、スピンでそういうものをすべてエネルギ―に変えていくイメージになり…
最後は意識も飛んで最終的に何かをつかんでいくというストーリー。
ここまで感情を込めて滑る事が出来たとしたら、本当に見ている人皆を感動させることが出来ますね。
皆の感想を紹介
こちらはTwitter にあげられた皆の言葉を少し紹介します。
・天才と天才が魂のコラボをしたらこんなにも素晴らしいプログラムが完成するんだと納得しました。
・羽生さんと清塚さんのお互いのリスペクトも素晴らしい
・羽生さんが登場した時にキラキラと輝くものがやってきたように見えた!
・「大事なオリンピック選考会 そんな言葉が小さく見えるほどやはり羽生結弦さんは大きな存在です」byアナウンサー
・氷の精霊みたいと思った。不思議な感覚だった。
・何度見ても美しい
多くの感動の声や、不思議な感覚に陥ったという感想も上がっていました。
何度も見てみたいですね。
羽生結弦の新プログラムの曲は何?清塚信也との秘話を紹介!:まとめ
2022年冬季北京オリンピックも目の前に迫ってきました。
羽生結弦さんは誰も成功したことのない、クワッドアクセルの挑戦やコロナ禍において孤独な闘いをしてきました。
足の故障もあり、オリンピックも危ぶまれていました。
その後に披露した新プログラムがあまりに素敵で多くの人々を感動させましたが、そこにはこんなストーリーがあったなんてさらに感動ですね。
フィギアスケートは曲によって表現の仕方も違い、その個人の個性も出てきますよね。
清塚信也さんとのピアノの出会いがあって、羽生結弦さんが落ち込んでいた気持ちを引きあげてもらったとのことですが、その出会いも運命的なものだったような気がしてなりません。
清塚信也さんの魂を込めて作られた曲を羽生結弦さんが感情を乗せていくことによって、奇跡的な新プログラムが完成しました。
ショートプログラムのみならず、フリーでもいまだかつてない挑戦をする羽生結弦さんの演技を皆で見守っていきたいですね。